子供の歯の健康は、大人になってから歯を失うリスクや発音などに大きな影響を与えます。乳幼児期から適切なむし歯予防と定期健診を続けることで、子供の歯の健康を守りましょう。今回は、子供の歯の健康を守る方法について詳しく解説します。
目次
子供の歯を守るためのポイント
子供の歯を守るために、次のポイントを押さえましょう。
だらだら食べをさせない
子供の歯を守るために重要なポイントの1つは、だらだら食べをさせないことです。だらだらと食べは、口の中に糖分がある時間が長くなるため、それだけむし歯のリスクが高まります。
このような問題を防ぐために、子供に食事やおやつを与える際に時間を決めることが大切です。
仕上げ磨きは最後の永久歯が生えるまで続ける
子供の歯を守るためには、仕上げ磨きを最後の永久歯が生えるまで続ける必要があります。子供が1人で歯磨きができるようになっても、うまく磨けないがために歯垢や歯石が作られてしまいます。
よく噛む必要がある食材を取り入れる
よく噛む必要がある食材をバランスよく取り入れることで、結果的に子供の歯の健康を守りやすくなります。これは、よく噛むことで唾液の分泌が促され、口の中の細菌や食べカスを洗い流せるためです。また、顎の発達を促したり噛む力を高めたりすることにもつながります。
例えば、リンゴやにんじん、だいこん、ごぼう、赤身肉、鶏胸肉などは、よく噛まなければ飲み込めません。子供が飽きないようにさまざまな食材を使用して、日々の献立を決めましょう。
歯の状態を保護者が毎日チェックする
保護者が子供の歯を毎日チェックして、むし歯や歯周病の早期発見・早期治療を目指しましょう。子供の歯に黒や茶色の斑点があるか、歯の表面に粘り気のある歯垢が溜まっていないかなどを確認します。
また、歯茎が赤く腫れていないか、出血していないかなども確認が必要です。これらの症状がある場合は、歯周病の可能性があるため、早めに歯科医を受診することが重要です。
定期検診を受ける
子供の歯を守るために、定期的に歯科検診を受けましょう。定期検診では、歯の健康状態のチェックや歯のクリーニング、歯磨き指導などを行います。
乳幼児期から歯科医院に慣れることで、歯医者に対して恐怖心を持ってしまう事態を未然に防げる可能性があります。
定期的にフッ素塗布を行う
フッ素には、歯のエナメル質を強化し、むし歯の予防や歯の再石灰化を促す効果が期待できます。定期的にフッ素塗布を受けることで、将来的なむし歯のリスクを低減できます。
フッ素入り歯磨き粉で日常的にケアをする方法もありますが、歯科医院で受けるフッ素塗布と比べて濃度が低いため、十分な効果が期待できません。定期的に歯科医院でフッ素塗布を受けて、むし歯のリスクを抑えましょう。
子供の歯の健康についてよくある質問
子供の歯の健康について、よくある質問に回答します。
Q.子供の歯は永久歯に生え替わるからむし歯は放置してもいい？
子供の歯が永久歯に生え替わるため、むし歯を放置しても良いという考えは間違いです。子供の歯の健康は永久歯に生え替わる前から重要であり、むし歯を放置することは深刻な問題を引き起こす可能性があります。
例えば、むし歯を放置すると痛みや不快感が生じ、子供の食事や睡眠に影響を与えることがあります。さらに、放置されたむし歯は感染が進行し、周囲の歯や口腔組織にも影響を与えることになりかねません。
さらに、むし歯の影響で乳歯を早期に失うと、永久歯がまっすぐに生えなくなり歯並びが乱れる可能性もあります。
Q.歯並びが悪いのは放置してもいい？
歯並びが悪い場合は放置せず、矯正治療を検討しましょう。歯並びの悪さは、見た目の美しさだけでなく、口腔の健康や機能にも影響を与える可能性があります。
例えば、歯並びが悪いと噛み合わせに問題が生じ、食べ物を噛みにくくなります。その結果、消化器官に負担がかかり、胃痛やげっぷなどの症状に悩むことになりかねません。
また、歯並びが悪いと、歯と歯の間に歯垢や食べカスが溜まりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
Q.歯磨きはどのタイミングで行えばいい？
子供の歯磨きは、毎日行うことが重要です。子供が起床したら、朝食後に歯磨きをします。夜間に口の中で細菌が繁殖して歯垢が溜まるため、より丁寧に歯磨きしましょう。昼食後と夕食後にも同じように歯磨きをします。
子供の歯を守るには保護者の協力も必要です
子供の歯を守るには保護者の協力が不可欠です。定期的な歯科検診やフッ素塗布のために歯科医院に通うことや、適切な歯磨き・仕上げ磨き、健康的な食生活の促進などは、保護者にしかできません。今回、解説した内容を参考に、子供の歯の健康を守るために行動しましょう。