コラム

正しい歯磨きの方法や歯ブラシ・歯磨き剤の選び方について解説

健康な歯と口腔を維持するためには、適切な歯磨きの方法や適切な歯ブラシ、歯磨き剤の選び方が欠かせません。正しい歯磨きは、歯垢や食べカスを除去し、口内の清潔さを維持する重要な手段です。しかし、正しい歯磨き方法を知らずに行うと、歯や歯ぐきを傷つける可能性があります。

この記事では、効果的な歯磨きのテクニックや最適な歯ブラシの選び方などについて詳しく解説します。

基本の歯の磨き方

基本の歯の磨き方を守ることで、汚れを効率よく落とせるようになります。次のポイントを押さえましょう。

毛先を歯の面に当てる

歯ブラシの毛先を歯の表面に垂直に当てます。このとき、歯ブラシの毛先が歯と平行になるようにしましょう。

150~200g程度の力で磨く

適切な力で歯を磨くことが大切です。約150~200gの力が目安ですが、感覚をつかめない場合は「歯ブラシの毛先が広がらない程度」と覚えておきましょう。

小刻みに動かす

歯ブラシを小刻みに動かして、歯の表面を丁寧に磨きます。約5~10mm程度の幅で歯ブラシを動かすことが効果的です。このとき、歯のすき間や歯茎の際もしっかりと磨くようにします。

歯並びに合わせた歯の磨き方

磨きにくい歯とそれぞれの磨き方のポイントについて、詳しく見ていきましょう。

問題対処法
でこぼこ歯並び前歯のでこぼこしている箇所には、歯ブラシを縦にあて、毛先を上下に細かく動かします。
背の低い歯奥歯の背の低い歯には、歯ブラシを斜めに横から入れて、細かく動かします。
歯と歯ぐきの境目歯ぐきに対しては、歯ブラシを45度の角度で当て、約5mm幅程度で歯ブラシを動かします。

以下は、汚れが残りやすい箇所です。

・歯と歯の間
・奥歯
・歯と歯ぐきの境目
・歯並びがでこぼこしているところ
・生えている途中の歯

適切な歯磨き方法を実践して、口内の健康を維持しましょう。

歯ブラシの選び方

歯周ポケットを効果的に清掃するために、毛先が超極細の歯ブラシを使用しましょう。

通常の歯ブラシの毛先は約0.2ミリ前後ですが、超極細毛の毛先は約0.01mmです。毛先が細いことで、歯周ポケットにも無理なく入り込みます。

また、歯ブラシのヘッドが自分の口に合っていることも重要です。ヘッドが小さいほど、口の中のすみずみまでブラッシングしやすく、汚れも落としやすいでしょう。自分の口の大きさや形に合ったヘッドを選ぶことが大切です。

歯ブラシの毛のかたさも適切であることが重要です。毛がかたすぎると歯ぐきを傷つけてしまい、やわらかすぎると汚れを落としきることができません。適度なかたさの毛を持つ歯ブラシを選びましょう。

歯磨き剤の選び方

液体歯磨きは、通常は研磨剤が含まれていません。研磨剤は歯の表面にこすりつけて汚れを取り除く役割がありますが、過度の摩擦により歯や歯茎を傷つける可能性があります。そのため、研磨剤が入っていない液体歯磨きを選ぶことで、歯や歯茎に優しいケアができます。

液体歯磨きは、粉末状の歯磨き粉よりも口のすみずみまで成分が行き渡りやすい特徴があります。歯垢や汚れが溜まりやすい箇所にも効果的にアプローチできるでしょう。

歯科医院で歯磨き指導を受けることが大切

歯科医院では、歯科衛生士や歯科医師などの専門家が口腔内の健康状態を評価し、個々に合った適切な歯磨き方法を指導してくれます。これにより、自分に最適な歯磨き方法を学ぶことができます。正しく歯磨きができているつもりでも、実際には磨き方の癖や技術不足によって、特定の箇所が磨けていないことがほとんどです。

歯磨き指導の一環として、歯垢を染め出して磨けていない箇所を視覚化するため、磨き方の癖を知る良い機会になります。

適切なブラッシングの角度や力の入れ方、歯ブラシの選び方などを理解できれば、歯周病やむし歯を予防しやすくなるでしょう。

また、歯科医院では歯磨き指導だけではなく、口腔内チェックや歯のクリーニングなどを行うため、むし歯や歯周病の早期発見・早期治療、予防につながります。

正しい歯磨きを続けてむし歯や歯周病を予防しよう

正しい歯磨きを続けることは、口腔健康を維持し、むし歯や歯周病などの疾患を予防するために不可欠です。柔らかい毛先の歯ブラシを使い、適切な歯磨き剤を使用して、口の中のすみずみまで丁寧に磨きましょう。

また、どれだけ正しく歯磨きをしても、少しずつ歯垢が溜まっていってむし歯や歯周病のリスクが高まるため、歯科医院で定期健診を受けることをおすすめします。

関連記事