コラム

親知らずによって起こる歯茎の痛みや腫れの原因と対処法

親知らずが原因で歯茎に痛みや腫れを感じていませんか?親知らずの痛みや腫れを放置していると、深刻な問題に発展することもあります。この記事では、親知らずに関連する歯茎の痛みや腫れの原因と、それに対する効果的な対処法について詳しく解説します。

親知らずや周囲の歯茎の痛みの原因

親知らずやその周りの歯茎が痛い、腫れているといったときには原因が3つ考えられます。ここでは親知らず周辺に痛みが発生する原因を紹介します。

智歯周囲炎

親知らずは智歯(ちし)とも呼ばれます。智歯周囲炎は、親知らず周辺の歯肉と歯周組織の炎症を指します。主に細菌感染によって引き起こされ、親知らずの痛みの主な原因となります。親知らずは斜めに生えたり、歯の一部だけが生えたり、上手く生えないことがあります。このような場合、細菌や食べ物のカスが溜まりやすくなって智歯周囲炎を引き起こしやすくなります。

虫歯

親知らずは、一番奥の臼歯なので磨きにくい位置にある歯です。特に斜めに生えている場合、歯と歯の間に隙間ができて、適切に清掃することが困難になります。このため、親知らずが虫歯になってしまうことは珍しくありません。痛みを感じたら、虫歯の可能性がありますので、適切な診断と治療のために歯科医を訪れることが重要です。

歯周病

親知らずの周囲で歯茎が痛む場合、歯周病が原因の可能性があります。特に歯茎から膿が出るときは歯周病が進行し、深刻な炎症が起こっている可能性が高いです。歯周病は放置すると歯が抜けるリスクも増えるため、早期の診断と治療が重要です。歯周病の症状がある場合は、速やかに歯科医の診察を受けてください。

智歯周囲炎のよくある症状

智歯周囲炎は親知らず周辺の痛みでよくある原因です。智歯周囲炎になると以下のような症状が出るのが一般的です。

・歯茎が腫れて痛い
・頬が腫れる
・口を大きく開けられない
・奥歯で噛むと痛い
・嚙み合わせがうまくいかない
・痛みが引いても再発する

これらの症状が多く見られる場合、智歯周囲炎の可能性が高いと考えられます。特に、痛みや腫れが親知らずの周囲で起こっている場合は、その兆候です。虫歯や歯周病も似た症状を引き起こすことがありますが、痛みや腫れが特に親知らずの周辺で起こっている場合は、智歯周囲炎の可能性を疑い、適切な治療を受けるために歯科医の診察を受けることが推奨されます。

歯茎が痛くて智歯周囲炎が疑われたときの対処法

智歯周囲炎の可能性が高いときには、状態が悪くなければセルフケアで対処できます。ここではセルフケアでできることを中心に具体的な対処法をまとめました。セルフケアをしても痛いときの対処法も合わせて詳しく見ていきましょう。

口腔内を清潔にする

智歯周囲炎は細菌感染が主な原因であるため、親知らずの周辺を特に清潔に保つことが重要です。食後はすぐに歯を磨き、衛生的な口腔環境を維持しましょう。患部が痛い場合は、歯磨きが困難になることがありますが、その際はマウスウォッシュを使用して細菌の増殖を抑えることも効果的です。

鎮痛剤や冷却で痛みを抑える

激しい痛みがある場合、市販の鎮痛剤で一時的に痛みを軽減できます。さらに、親知らずの周囲を冷やすことで痛みを和らげることができます。しかし、症状に最も適した治療を受けるためには、歯科医の診察を受けることが望ましいです。冷やすときは、直接口の中に氷を入れるのは避け、頬の外側から冷却パックや氷を用いて冷やすようにしましょう。

歯科医院で治療を受ける

自宅でのケアによっても痛みが1週間以上続く場合、または痛みが激しい場合は、歯科医の診察を受ける必要があります。智歯周囲炎だけでなく、虫歯や歯周病が原因であれば、治療法も異なります。診察時には、自宅で行っていたケアや症状の経過を詳しく伝えることで、適切な診断と治療が行えます。

まとめ

親知らずの痛みや腫れは、智歯周囲炎、虫歯、または歯周病のいずれかが原因であることが多いです。特に、不規則に生えた親知らずは智歯周囲炎を引き起こしやすいので、症状が気になる場合は、早期に歯科医の診察を受けることが重要です。智歯周囲炎であれば、適切なセルフケアで症状の改善に期待できます。しかし、虫歯や歯周病が原因の場合、症状の改善には専門的な治療が必要となります。親知らず周辺の腫れや痛みが気になったときは、なるべく自己判断は避け、速やかに歯科医院を訪れましょう。

関連記事