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口臭はなぜ起きる?原因と家庭でできる対策・歯科医院での治療を解説

口臭が気になると、人とのコミュニケーションに支障をきたすこともあります。歯磨きをしているはずなのに口臭がなくならず、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。食事の内容やストレス、全身の病気など、口臭の原因はさまざまです。原因を突き止めて対処することで、口臭を改善できるでしょう。

この記事では、口臭が起きる理由や原因、家庭でできる対策や歯科医院での治療などについて詳しく解説します。

口臭の原因

口臭は、次のようにさまざまな原因で起こります。

飲食してから長い時間が経過している

飲食してから長時間が経過すると口臭が発生しやすくなります。食後に歯磨きを怠ると口の中に残った食べかすを餌にして細菌が増殖し、ガスを発生させることで口臭を引き起こします。

ストレスや緊張によって唾液の分泌が低下している

ストレスや緊張は、自律神経のバランスを崩すことで唾液の分泌の低下につながります。唾液には自浄作用があり、細菌や食べかすなどを洗い流す役割があるため、唾液の分泌が低下すると口内の細菌が増殖しやすくなります。

その結果、細菌が食べかすを分解してガスを発生させることで口臭を引き起こします。

ホルモンバランスが崩れている

女性の場合、生理周期や妊娠中などでホルモンの変化が起きると口臭が増えることがあります。これは、ホルモンバランスの変化によって唾液の分泌が低下するためです。

舌苔がある

舌苔(ぜったい)は、舌の表面に付着する白い苔のようなものです。その正体は、粘膜の角質片が剥がれ落ちたものや細菌による集合体です。舌の動きが悪かったり唾液の分泌が低下していたりすると、舌苔が発生して口臭を引き起こします。

むし歯や歯周病がある

むし歯や歯周病がある口内環境では細菌が増殖しているため、それだけ口臭が起こりやすくなります。悪い口内環境が原因のため、むし歯や歯周病を治療しても、セルフケアを怠っている限りは口臭は改善しません。

ニオイが強い食事をとった

ニンニクやニラ、たくあんのような香りが強い食べ物をとると、におい成分が体内に取り込まれて呼気によって吐き出される場合があります。また、口の中に残ったにおい成分が口臭を引き起こします。

感染による炎症や全身の病気がある

糖尿病や気管支の感染、食道や胃の不調などが原因で口臭が生じる場合があります。口臭が出た時点で病気かどうかは判断できないものの、長期化したり対策しても改善しなかったりする場合は医師に相談しましょう。

口臭のセルフケア

口臭のセルフケアは、口内を清潔にすることから始めましょう。口の中の細菌が食べカスを栄養源に増殖し、ガスを発生させることで口臭を引き起こします。食べカスさえ除去できれば口臭は発生しません。歯磨きやデンタルフロス、歯間ブラシ、マウスウォッシュなど、さまざまな方法できれいな口内を維持しましょう。

これらのケアを行っても口臭が治らない場合は、生活習慣の改善やストレスケアなどを心がけることが大切です。それでも口臭が続く場合は感染や全身の病気などが疑われるため、医師の診察を受けることをおすすめします。

口臭の治療法

まず原因を特定してから治療を行うことが重要です。口臭の原因としては、むし歯や歯周病、または全身の病気などが考えられます。そのため、まずは歯科医院で専門家による診断を受けることが必要です。

むし歯や歯周病が口臭の原因である場合、適切な治療を受けましょう。例えば、むし歯が原因の場合は、該当する部位の虫歯治療を行います。歯周病が原因の場合は、歯周ポケットの洗浄や歯石の除去などの歯周病治療を行います。

また、歯科医院での正しい歯磨きの指導を受けることも有効です。むし歯や歯周病を治療しても、自宅での歯磨きができていなければ何度でも再発するうえに、口臭も改善しません。自分では正しく磨けていると思っていても磨き残しがあることが一般的なため、まずは歯科医院を受診して治療と予防ケアの指導を受けましょう。

口臭が起きたら歯科医院に相談しよう

口臭の原因は、口の中にある場合と全身にある場合に分けることができます。しかし、口臭に悩んでいる場合はまず歯科医院を受診した方がよいでしょう。全身の病気を先に治しても口内環境が悪ければ口臭は改善しません。歯科医院で歯のチェックや治療、歯磨き指導を受けて清潔な状態に保つことが大切です。

今回、解説した内容を参考に、口臭の原因を突き止めて適切に対処しましょう。

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