歯科の定期検診は、健康な口腔状態を維持するために重要です。定期検診を受けることで、虫歯や歯周病などの口腔トラブルを早期に発見し、適切な対処を行うことができます。しかし、定期検診を怠ると、これらの問題が進行し、治療が困難になったり、さらなる健康問題が起きたりする可能性があります。
この記事では、歯科の定期検診がなぜ必要なのか、受けない場合にどのようなリスクがあるのかについて詳しく解説します。
目次
歯科検診で行うこと
定期的な歯科検診は、口腔の健康を維持するために欠かせません。歯科検診では主に以下3つのことが行われます。
口腔内チェック
口腔内チェックでは、歯科医師が患者の口腔全体を詳しく調べます。具体的には、虫歯の有無、歯周病の兆候、詰め物や被せ物の状態、口腔粘膜の異常などを確認します。早期の虫歯や歯肉炎は痛みがなく、自覚症状が少ないため、プロによるチェックが重要です。歯科医師は小さな虫歯や歯肉炎を見逃さずに発見し、早期治療へとつなげます。
歯のクリーニング
歯のクリーニングは、歯科衛生士が行うプロフェッショナルクリーニングです。普段の歯磨きでは取り切れない歯垢や歯石を専用の器具を使って除去します。例えば、歯の表面や歯と歯茎の間に蓄積した歯石は、家庭でのケアでは取り除けません。定期的なクリーニングにより、口臭や歯周病などのリスクを減らすことができます。
歯磨き指導
歯磨き指導は、患者が正しいブラッシング方法を習得するための手段です。歯科医師や歯科衛生士が、個々の口腔の状態に合わせた歯磨きのテクニックを教えます。例えば、歯並びが悪い部分や矯正装置を装着している部分には、それに応じたブラッシング方法があります。また、フロスや歯間ブラシの使い方も指導します。
歯科検診を定期的に受けるべき理由
歯科検診を定期的に受けることで、口腔の健康を維持し、長期的な健康に大きなメリットを得ることができます。
ここでは、定期検診を受けるべき理由を解説します。
自分ですみずみまで磨くことは難しい
日常的にしっかりと歯を磨いていても、歯ブラシだけではどうしても届かない部分が存在します。特に、歯と歯の間や奥歯の裏側などは、歯垢が溜まりやすく、虫歯や歯周病の原因となります。
例えば、奥歯の裏側に歯垢が溜まり続けると、気づかないうちに虫歯が進行することがあります。定期検診では、歯科医師が専門的な器具を使って、普段のブラッシングでは取り除けない歯垢や歯石を徹底的に除去します。
詰め物や被せ物の異常を早期発見できる
詰め物や被せ物は、時間の経過とともに劣化したり、歯との間に隙間ができたりすることがあります。このような異常は、虫歯の再発や歯肉炎などの原因となるため、早期に発見して対処することが重要です。詰め物・被せ物の異常を発見し、再処置することで、さらなるトラブルを防ぐことができます。
小さな虫歯や歯周炎を早期発見できる
初期の虫歯や歯周炎は痛みを伴わず、自覚症状がほとんどありません。しかし、これらを放置すると進行し、治療に多くの時間と多額の費用がかかることになります。また、歯の神経に虫歯が達した場合、激しい痛みが生じます。そうなれば、仕事や私生活にも大きな影響が及ぶでしょう。
定期検診を受けることで歯科医師が小さな虫歯や歯周炎を早期に発見し、簡単な処置で治療できるため、通院や医療費などの負担が軽減されます。
重大な病気が見つかることがある
歯科検診では、虫歯や歯周病だけでなく、口腔がんや舌がんなどの重大な病気が見つかる場合があります。口腔がんは初期段階では症状が現れにくく、自覚症状がないことが多いため、定期的なチェックが重要です。
生涯の医療費を削減できる
定期的に歯科検診を受けることで、口腔の健康を維持し、将来的な医療費を削減できます。例えば、定期検診を受けずに虫歯や歯周病を放置すると、重篤な状態になり、高額な治療費がかかることがあります。しかし、定期的な検診とメンテナンスにより、予防ケアを行うことで、治療費を削減できます。
定期検診で歯の健康を守ろう
定期的な歯科検診は、口腔の健康を維持するために重要です。自分では行き届かない部分のクリーニングや、重大な病気の早期発見、詰め物や被せ物の異常チェック、小さな虫歯や歯周炎の早期発見、そして生涯の医療費の削減など、多くのメリットがあります。健康な歯を保つために、定期的に歯科検診を受けましょう。