歯医者では歯や顎などの状態を確認するためにレントゲン検査をしています。レントゲンを撮影すると、写真で歯や顎の様子がわかるのがメリットです。ただ、患者としてはレントゲンを受けると料金がどのくらいかかるのかが不安になるでしょう。この記事では歯医者でレントゲンを受けたときにかかる料金を詳しく説明します。保険適用でレントゲン検査を受けられるかどうかもわかりやすく解説します。
目次
歯医者のレントゲンは保険適用か
保険が適用されるかどうかは医療費に大きな影響があります。一般の成人なら3割負担で済み、条件を満たしている高齢者や障がい者では2割や1割の負担になります。結論から言えば、歯医者のレントゲン検査は保険を適用できる場合とできない場合があるので注意しましょう。
虫歯治療や歯周病治療なら保険適用になる
虫歯や歯周病などの疾患の疑いがあり、治療のためにレントゲン検査をする場合には保険適用になります。つまり保険診療による虫歯治療や歯周病治療を始めるときや、経過を観察するときには保険適用の対象です。
歯科矯正などの自由診療では保険適用ではない
歯科矯正やインプラントなどで自由診療を受けるときには、レントゲン検査の料金に保険が適用されません。虫歯治療の場合でも、セラミック治療をするときなどには自由診療になるため、保険適用でのレントゲン検査ができないので注意しましょう。ただし、虫歯が痛くて診察を受けたときに最初にレントゲンを撮ったという場合には、保険診療を想定して検査していることが多いので保険を適用可能です。
【保険適用】歯医者のレントゲンの料金
保険適用の診療でレントゲン検査を受けるときの料金は、どの歯医者で受けたとしても同じです。診療報酬制度によって保険点数が決まっていて、点数の10倍が治療料金になります。ただし、レントゲンの種類によって料金は以下のように違います。
レントゲンの種類 | 保険点数 | 治療料金 | 3割負担 | 2割負担 | 1割負担 |
パノラマ・デジタル(全体) | 402点 | 4,020円 | 1,206円 | 804円 | 402円 |
デンタル・デジタル(部分) | 48点 | 480円 | 144円 | 96円 | 48円 |
歯の全体を撮影するパノラマレントゲンは、一部だけ撮影するデンタルレントゲンよりも料金が高くなります。ただし、デンタルレントゲンを複数枚撮影すると費用が大きくなります。
【自由診療】歯医者のレントゲンの料金相場
歯医者で自由診療を受けるときには、クリニックによってレントゲンの料金が違います。レントゲンの種類ごとの料金相場は以下の通りで、保険診療よりも料金が高くなっています。
レントゲンの種類 | 料金相場 |
パノラマ・デジタル | 5,500円 |
デンタル・デジタル | 550円〜1,100円 |
セファロ・デジタル | 3,300円 |
治療の内容によって必要なレントゲンの種類は異なります。いつ、どのレントゲンを撮っていくらかかるのかを確認・相談してから申し込むようにしましょう。
保険適用でも料金が異なるケース
歯医者のレントゲン料金は、保険適用の場合でも料金が異なるときがあります。どのようなときに料金が変わるのかを確認しておきましょう。
アナログレントゲンを使用している場合
歯医者のレントゲンでは、X線への被ばく量が少なくて済むデジタルレントゲンが主流になっています。しかし、アナログレントゲンの方は保険点数が小さいので料金は安くなります。
パノラマレントゲンの種類 保険点数 治療料金 3割負担 2割負担 1割負担
デジタル 402点 4,020円 1,206円 804円 402円
アナログ 317点 3,170円 951円 634円 317円
パノラマレントゲンの種類 | 保険点数 | 治療料金 | 3割負担 | 2割負担 | 1割負担 |
デジタル | 402点 | 4,020円 | 1,206円 | 804円 | 402円 |
アナログ | 317点 | 3,170円 | 951円 | 634円 | 317円 |
デンタルを複数枚撮影する場合
デンタルレントゲンで複数枚の撮影をするときには、枚数によって料金が変わります。10枚、14枚のデンタルレントゲンを撮る場合には保険点数が大きくなるため、料金が高くなります。
枚数 保険点数 治療料金 3割負担 2割負担 1割負担
1枚 48点 480円 144円 96円 48円
10枚法 512点 5,120円 1,536円 1,024円 512円
14枚法 552点 5,520円 1,656円 1,104円 552円
枚数 | 保険点数 | 治療料金 | 3割負担 | 2割負担 | 1割負担 |
1枚 | 48点 | 480円 | 144円 | 96円 | 48円 |
10枚法 | 512点 | 5,120円 | 1,536円 | 1,024円 | 512円 |
14枚法 | 552点 | 5,520円 | 1,656円 | 1,104円 | 552円 |
10枚法や14枚法は、歯周病治療などで細かく歯や骨の状態を確認したいときに用いる場合があります。パノラマレントゲンよりも料金が高くなる点を覚えておきましょう。
まとめ
歯医者でのレントゲン撮影にかかる料金は、保険診療で3割負担なら1,206円が標準的です。パノラマレントゲンで全体像を把握して治療方針を立てるのが一般的だからです。ただ、3割負担での部分撮影のデンタルレントゲンなら1枚当たり144円で済みます。初診のときにはパノラマレントゲンで状態の記録を残すことが大切です。その後は治療内容によってデンタルとパノラマを使い分けます。同じレントゲンでも料金が変わることはあるので、気になったときには歯医者に詳細を聞いてみましょう。